酒カリエンテ京都で飲んだお酒16種と合わせた料理
〈日本酒レビュー〉この夏の「酒カリエンテ京都」の思い出を振り返ってみて、「こんなに飲んだのか!」と自分でも驚きました。そして、日本酒と料理のペアリングを楽しめたのは大きな収穫でした。
期間限定で京都・祇園にオープンしている「酒カリエンテ京都」。カリエンテ(スペイン語で「熱い」)という名前のとおり、日本酒の燗酒がおすすめのお店です。
「酒カリエンテ京都」で日本酒コンシェルジュが飲んだお酒をご紹介します。もちろん、すべて店主の新川智慈子ヘルトンさんにおまかせで選んでもらいました。
イットキー(玉川酒造・新潟県魚沼市)
軽やかで飲みやすく、果汁のように爽やかなお酒。スパイシー手羽先に合わせました。
👉 純米吟醸酒 イットキー(it's the key)|日本酒テイスティングノート
南部美人 特別純米酒(南部美人・岩手県二戸市)
IWC 2017 Champion Sakeを受賞した純米酒。メロンと白玉粉の香りが美しい曲線を描きます。
楯野川 純米大吟醸 PHOENIX(楯の川酒造・山形県酒田市)
フランスのロックバンドPHOENIXのメンバーのサイン入りのレアボトルです。フルーティーな香りで、立ち上がりが緩やかで余韻が長いお酒です。
👉 楯野川 純米大吟醸 PHOENIX(フェニックス)|日本酒テイスティングノート
八海山 純米吟醸 雪室貯蔵三年(八海醸造・新潟県南魚沼市)
「雪室」と呼ばれる食料貯蔵庫で3年間熟成させた日本酒。全体的にバランスの取れた、軽やかなお酒です。
👉 八海山 純米吟醸 雪室貯蔵三年|日本酒テイスティングノート
天狗舞 涼吟 純米大吟醸(車多酒造・石川県白山市坊丸町)
軽やかな口当たりのお酒です。
アチャラ漬けに合わせました。酒の軽やかな酸味が浅漬けの野菜と同化するように同調。サーモンの臭みは酒がきれいに消してくれます。
澤屋まつもと Kocon “ココン”(松本酒造・京都府京都市伏見区)
軽やかで爽やかなお酒。爽やかな柑橘果汁、すだちをハイカラにしたような味わいのお酒です。
半升の汲み上げ湯葉とアンチョビ、オクラにあわせました。
👉 澤屋まつもと Kocon “ココン”|日本酒テイスティングノート
天吹 純米吟醸 ひまわり酵母 生(天吹酒造・佐賀県三養基郡みやき町)
ひまわり酵母を使って醸した日本酒です。柑橘の爽やかな香りの奥に、原料である米由来のカシューナッツの香り、ミルク感のある香り。
ウニと合わせました。ウニの旨味とコクを酒の柑橘の爽やかな香りと合います。また、ウニの旨味、卵黄の旨味が酒の旨味と同調します。
👉 天吹 純米吟醸 ひまわり酵母 生|日本酒テイスティングノート
龍力 純米酒 ドラゴン 緑(本田商店・兵庫県姫路市)
米のニュアンスの強い日本酒です。チキンソテーに合わせました。驚くほどよく合いました。
大七、都鶴 ✖ 生ハム
燗酒2種(大七 純米生酛、都鶴 うなぎのねどこ 長期熟成酒)と生ハム3種(プロシュット・ディ・パルマ、アランチャ、パンチェッタ)をあわせました。途中酒のブレンドもして、素晴らしいマリアージュ体験を楽しめました。
👉 都鶴 うなぎのねどこ 長期熟成酒|日本酒テイスティングノート
長期熟成酒 J・SALIQ ジェイ・サリック(本田商店・兵庫県姫路市)
ドライフルーツや蜜の香味のある、長期熟成酒です。生ハムと合わせました。
👉 長期熟成酒 J・SALIQ ジェイ・サリック|日本酒テイスティングノート
阿櫻 純米大吟醸 無濾過生原酒 限定★照井スペシャル(阿櫻酒造・秋田県横手市)
しっかりとした味わい、フルーティーで短く切れるお酒です。
👉 阿櫻 純米大吟醸 無濾過生原酒 限定★照井スペシャル|日本酒テイスティングノート
刈穂 吟醸酒 六舟(刈穂酒造・秋田県大仙市)
軽快で爽やかな酒です。メロン、白玉粉の香りで切れが良いです。
純米大吟醸 美郷雪華(高橋酒造店・秋田県仙北郡美郷町)
ラベンダーの花酵母を使った甘味のしっかりとした爽やかでボディー感のあるお酒です。ベーコンとの相性が抜群でした。
👉 純米大吟醸 美郷雪華(みさとせっか)|日本酒テイスティングノート
南部美人 梅酒
糖類を一切添加していない南部美人の梅酒。どこかはなかさを感じさせる味わい。いぶりがっこにクリームチーズと大葉を挟んだアテによく合いました。
三諸杉 特別純米酒 辛口 露葉風 火入れ(今西酒造・奈良県桜井市)
口に含むと直線的に立ち上がり、さっと切れます。余韻は長く、渋味とアルコール感が残ります。
👉 三諸杉 特別純米酒 辛口 露葉風 火入れ|日本酒テイスティングノート
こんなに飲んだかとびっくり
この夏の「酒カリエンテ京都」の思い出を振り返ってみて、「こんなに飲んだのか!」と自分でも驚きました。もちろん、すべてのお酒のテイスティングノートを書いたわけではありません。ここに書いた以外にも月の桂や三連星の熟成酒が印象に残っています。
そして、日本酒と料理のペアリングを楽しめたのは大きな収穫でした。もともとニューヨークのお店が京都にポップアップしたお店です。今年9月いっぱいで終わってしまいますが、また京都に来て欲しい!