20代の味覚「うたかた スパークリング日本酒仕立て」テイスティングノート
〈スパークリング日本酒レビュー〉とても甘くて桃の香りがフレッシュな日本酒ベースのカクテル。
「甘くて爽やか」、この酒の第一印象だ。桃と新鮮なマスカットのフルーティーな香りと強い甘味がにぎやかにまとまっている。
単独で飲んでおいしいお酒だ、と最初は思ったけど、甘めに料理した和食にもよく合った。濃いめに味付けしたナスのきんぴらと合わせると、酒の酸味が引き立てられた。ふたつあわせて爽やかな印象だ。このほか、甘辛い料理、例えば照り焼きにも合うだろう。
なんだろう、この感覚。どこか懐かしい。そうだ! 「ピーチツリーフィズ」の味わいだ。桃の香りがフレッシュなリキュールを炭酸水で割ったカクテルだ。桃の香りと元気な甘味、低めのアルコール度数。これは20代の味覚の酒だ! (もちろん、年代による味覚の傾向はおおまかには見られるものの、基本的には人それぞれだ。僕の場合は20代の時このような味が好きだった。)
仲間と浜辺に座って人生の意味について語り合ったり、恋人とこの酒に負けないくらい甘い言葉を囁き合いながら飲みたい。そして、いい年をとって炙ったイカでぬるめの燗酒を楽しむようになるのだ。
京都のテキスタイルをモチーフにしたデザインもよい。味わいや飲酒シーンを自然に想像することができるし、手に取りやすいデザインだ。
テイスティングノート
冷やして、フルートグラスで
大きめの泡。爽やかで可愛らしい印象。白桃・スモモ・マスカットのフルーティな香りはとても重厚。特に桃の香りが強い。甘味もしっかりとしている。余韻にまた白桃。日本酒ベースだが、そのニュアンスを感じることはできなかった。
ペアリング
料理に合わせにくい香りと甘味の強さだとの第一印象だったけれど、甘味のしっかりした料理との相性がよかった。濃いめに味付けしたナスのきんぴらや焼き浸しによくあった。甘味の強さが同調して、酒の酸味が引き立てられた。このほか、甘辛い味付けの料理、照り焼きなどにも合うだろう。もちろん単独で楽しむのもおすすめ。
(テイスティング日: 2021年8月8日)
ラベル情報
うたかた スパークリング日本酒仕立て
- 〈醸造元〉 月桂冠(京都府京都市伏見区)
- 〈仕込み水〉 -
- 〈原料米〉 -
- 〈精米歩合〉 -
- 〈杜氏〉 -
- 〈特定名称/種別〉 リキュール(発泡性)
- 〈アルコール度数〉 5度
- 〈原材料〉 日本酒(国内製造)、糖類/炭酸ガス、酸味料、香料
- 〈製造年月〉 -
- 〈その他情報〉 製造所: 三幸食品工業株式会社、賞味期限YB202203、「金襴緞子」(きんらんどんす) Textile Design by SOU・SOU