日本酒の「テロワール」を考える|日本酒うんちく手帖 No.54 開催レポート
2023年12月13日にオンラインで開催した日本酒イベント「日本酒うんちく手帖」のテーマは「日本酒のテロワール」。参加いただいた皆さんと有意義な対話ができました。
今月(2023年12月)開催の日本酒を片手に対話するオンラインイベント「日本酒うんちく手帖」のテーマは「日本酒のテロワールを考える」でした。ここ10-20年、日本酒の「テロワール」について語られることが多くなりましたね。そこでそれをテーマに据えて、ミニレクチャーと対話を楽しみました。イベントでは3カ国からの参加者とともに、このテーマについて考え、対話しました。
ミニ・レクチャー
まずは日本酒コンシェルジュのミニレクチャー、テロワールを重視している酒蔵の取り組みの紹介(テイスティング・ワークショップでとり上げたお酒です)。
ワークショップの様子→ https://www.instagram.com/p/Cq2RIZySn-9/?img_index=3
ワークショップの様子→ https://www.instagram.com/p/CuLfHXCv-KF/?img_index=1
実際に酒を飲んで、蔵元さんたち、杜氏さんたちのお話を聞き、彼らの考える「テロワール」の背景にはとても大きな努力と信念があると考えたのです。
そしてフランスにおけるテロワールにまつわる潮流、そしてテロワールの考え方をどのように整備しマーケティングに活用していくか。
「テロワール」のコンセプトと日本酒の考え方について、日本酒コンシェルジュUmioが現段階で考えていることを種に、対話を始めました。
対話
そのあとに乾杯してからの対話タイム。いろいろな話題が湧き上がり、時には旋回したり収斂したり。主な話題は、
- 酒器の選び方の大切さ
- その土地にある器やグラスで始めるのがよいとか
- いままでテロワールの考え方がどのように効果的であったか
- 酒にいろいろな木でできたスティックをつけてたる貯蔵のような香りをつけ、「後付けテロワール」をつくる試み(参加者の方の活動です)
- そこから発展して「第二の故郷としてのテロワール」の考えで他の地域の米を利用するストーリー
- GI(地域呼称)やコンテストの意義はなにか
- 産地や製品に馴染みのない消費者にとっては必要だよね
- フランスでは歴史や文化背景が重要視されること(フランス在住の2名の参加者の実感)
などなど。
この会は、自由に対話することを目指していて、答えを出すことを目標とはしていません。対話すること自体の力を感じることのできた会でした。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
これからの開催予定
日本酒コンシェルジュ通信では、1ヶ月から2ヶ月に1回、オンラインでイベント「日本酒うんちく手帖」を開催しています。開催予定は「日本酒コンシェルジュ通信 イベント情報」やFacebookページでお知らせしています。また、メールマガジンでも告知しております。お気軽にご参加ください。
「日本酒うんちく手帖」とは?
「日本酒うんちく手帖」は2020年のパンデミック時に始まった、日本酒のうんちくで学び、お酒を飲みながら対話するオンライン・イベントです。ネガティブな印象を受けることの多い「酒のうんちく」ですが、本来は楽しく飲むために役立つこと。酒の知識・うんちくを楽しもうといった趣旨で開催しています。外で自由に飲めるようになってからは休止していましたが、全国、そして海外からご参加いただいたことでできたお酒の輪を大切にしたいと、2023年に再開しました。