浜大津朝市! 天井川「無濾過生原酒」「特別純米 生原酒」「熟成古酒 自然熟成純米原酒」テイスティングノート
〈日本酒レビュー〉2021年6月の浜大津こだわり朝市。草津の古川酒造が醸す「天井川」を3種、楽しんだ。
初夏の浜大津こだわり朝市は大盛況! 笑顔あふれる活発な空気感に元気をもらった。先月はお休みだった沖島の漁師さんのブースが復活していた。ワクチン接種と重なったとのこと。もろこと鮎の佃煮を家で楽しむために、ワカサギの天ぷら(揚げたてでおいしい!)をこの場でブランチを楽しむために買い求めた。
そして地酒ブースに向かう。今月は「天井川」を醸す草津の古川酒造と、「北國街道」の山路酒造だ。はまず天井川を紹介していこう!
コシヒカリで醸した「天井川 無濾過生原酒」はとろりとした甘い甘味、後半の酸味が心地よい。みずかがみを使った「天井川 特別純米 生原酒」はマスカットの香りで甘味しっかり、少し可憐なふくよかさで余韻も長い。燗だとキュートな印象に。
6年熟成の「天井川 自然熟成 純米原酒」はさらりとして、米を感じる甘みと黒蜜の香り。燗では、ふわっと入って黒蜜の香りがきれいに広がり、ほうじ茶の苦味で切れる。この感触が気に入って、一升瓶を購入してしまった。
3本のうち2本は一般米を使用した酒だけど、品種名を書いているのがよい。酒米でない米をわざわざラベルに書くことって、最近のことだと思う。
酒銘の「天井川」は蔵の近くを流れていた旧草津川のこと。天井川とは川底が地面より高い位置にある川をいう。流れてくる土砂が多い川の底には土砂がたまる。川底が高くなると高い堤防を造る。それを繰り返すと、ついには川底が地面より高くなる。草津川は江戸時代中頃には天井川になった。
たび重なる水害に悩まされていたこともあって、2002年に別に作ったで放水路(今の草津川)に水が流されることになった。旧草津川の跡は公園やビオトープになっている。
テイスティングノート
天井川 無濾過生原酒(コシヒカリ)
丸い甘味、とろりとした口当たり。カシューナッツの香り、酸味が後半に元気になってくるのがよい。
天井川 特別純米 生原酒(みずかがみ)
マスカットの香り。甘味がしっかりで、少し苦味と渋味があって、本当にブドウみたい。ブドウの皮の近く。ふくよかさに少し可憐さがある。長い余韻にもマスカット。
50度くらいに温めてもらった。甘味と酸味のバランスがよくなる。整った! ゼリーみたいでキュート。
天井川 熟成古酒 自然熟成純米原酒(玉栄)
さらりとした口当たりのあと、米を感じる甘味が広がる。黒蜜と、ほのかにキノコの香り。透明感がある。余韻には蜂蜜の香り。複雑な香りだけど、まとまっている。
45度くらいでは、「ふわっ」と口の中に入ってくる様子がここちよい。黒蜜とキノコの香りがきれいに広がって、ほうじ茶の苦味で切れる。
6年間タンクで常温熟成したとのこと。(テイスティング日: 2021年6月20日)
ラベル情報
天井川 無濾過生原酒
- 〈醸造元〉 古川酒造(滋賀県草津市)
- 〈仕込み水〉 -
- 〈原料米〉 滋賀県産コシヒカリ100%
- 〈精米歩合〉 60%
- 〈杜氏〉 -
- 〈特定名称/種別〉 -
- 〈アルコール度数〉 17-18度
- 〈原材料〉 米(国産)・米こうじ(国産米)
- 〈製造年月〉 -
- 〈その他情報〉 滋賀県環境こだわり農産物
天井川 特別純米 生原酒
- 〈醸造元〉 古川酒造(滋賀県草津市)
- 〈仕込み水〉 -
- 〈原料米〉 みずかがみ100%
- 〈精米歩合〉 60%
- 〈杜氏〉 -
- 〈特定名称/種別〉 -
- 〈アルコール度数〉 17-18度
- 〈原材料〉 米(国産)・米こうじ(国産米)
- 〈酒造年度〉 60%
- 〈製造年月〉 2021-06
- 〈その他情報〉 滋賀県環境こだわり農産物
天井川 熟成古酒 自然熟成純米原酒
- 〈醸造元〉 古川酒造(滋賀県草津市)
- 〈仕込み水〉 -
- 〈原料米〉 -
- 〈精米歩合〉 70%
- 〈杜氏〉 -
- 〈特定名称/種別〉 -
- 〈アルコール度数〉 17-18度
- 〈原材料〉 米(国産)・米こうじ(国産米)
- 〈製造年月〉 2021-05
- 〈その他情報〉 6年熟成、タンク常温
浜大津こだわり朝市、日本酒を飲んだ記録
参考文献