【開催レポート】夏に飲む日本酒|酒でコラソン No.3 日本酒テイスティング・ワークショップ

酒でコラソン、3回目は「夏酒」がテーマ。グループ・テイスティングと詰め将棋的ペアリングをしながら、夏に飲んでおいしい日本酒をさまざまな飲み方で楽しみました。

【開催レポート】夏に飲む日本酒|酒でコラソン No.3 日本酒テイスティング・ワークショップ

日本酒コンシェルジュがお届けする日本酒テイスティング・ワークショップ。京都は西陣のカフェ・デ・コラソンで3度目の開催をすることができました。ご参加いただいたみなさん、コラソンのマスター、ありがとうございました。

今回のテーマは「夏酒」ということで、夏に楽しめる日本酒を味わいました。いつものように、紙で包んで銘柄を伏せてテイスティングします。私たちのテイスティングは、「グループ・テイスティング」です。皆で感覚を言語化し、それを交換することで味覚や嗅覚の解像度を上げることを目指しています。他者の感覚を尊重し、わかろうとすることも大切です。もうひとつのポイントは、「詰め将棋的ペアリング」です。料理の味わいを要素に分解したした乾き物、2種類くらいのチーズ、お魚、ナッツやドライフルーツを合わせながら、それらの味わいで構成される料理との相性に想像をめぐらせるペアリングです。乾き物しか使えない状況での制約から生まれたものですが、実際の料理と合わせるよりも、よりロジカルに酒と食べ物の相性を考えることができると利点があります。

今回はいつものお猪口に加えて、日本酒テイスティング用に開発されたグラス(Glass Bacca Tasting Glass)もご用意しました。また、色々な温度帯での唎き酒、氷を入れてロックにしたり、燗酒にしたりして味わいました。グループ・テイスティングでひととおり参加者のみなさんで交換をしたあとは、瓶にかぶせたボーガス・ペーパーを剥ぎ取ります。

GLASS BACCA TASTING GLASS
GLASS BACCA TASTING GLASS

1番目の酒は富山県南砺市の成政酒造が醸す尾仲・火入れ純米吟醸酒「新」で、野生種ワイン酵母を使った酒です。全体的に軽やかさを感じる酒で、重めの柑橘の酸味がありながらキリリとした出で立ちで、後口にも柑橘とカッテージチーズの香りがあります。参加者の方からは、「黄色いイメージ」「香りがとても良い」「清涼感がある」「華やか」とのコメントをいただきました。グラスでは香りを感じることができて、お猪口では味わいのふくよかさを楽しむという意見をいただきました。

2番目の酒は滋賀県大津市の平井商店が醸す浅茅生・熊蟄穴(くまあなにこもる)純米吟醸無濾過生原酒です。しっかりした米の味があって、それでいてよく切れる酒です。「微発泡のおいしさが良い」「もっと冷やして飲みたい」「好き!」「バターを使った焼き菓子に合わせたい」との意見が出ました。

3番目の酒は京丹後市の木下酒造が醸す玉川自然仕込み純米酒(山廃)白ラベル夏越し常温熟成です。きれいな琥珀色で、とても濃い味わい、強さ、そして熟成感のある酒です。「みりんの香味を感じる」「刺激が強い酒だ」「ウイスキーみたい」「紹興酒のよう」「ロックにしたらすごく良かった」とのコメントをいただきました。この酒はロック、燗酒とも楽しめる、特徴のある酒でした。

参加者のみなさんとコラソンマスターの川口さんのおかげで、今回も無事ワークショップを開催することができました。今回は、初めて参加いただく方も、何年も前から参加いただいている方もいらっしゃり、広がりと温故知新を実感しております。こうやって、日本酒の、そして日本酒を通した体験をより多くの方に体験していただくことを目指す日本酒コンシェルジュ通信の活動をまた一歩進めることができたことに感謝しております。

次回は秋に開催予定です。こちららと日本酒コンシェルジュ通信で告知いたしますので、このような日本酒のテイスティングに興味がある方に是非ご参加いただきたいと思います。また、日本酒テイスティング・ワークショップの研修などでの提供も行っていますので、お問い合わせいただければと思います。

過去の開催レポート

【開催レポート】春らしい酒! 日本酒テイスティング・ワークショップ「酒でコラソン その2」
2026年4月5日、京都・西陣のカフェ・デ・コラソンにて、日本酒テイスティングのワークショップを開催しました! 春らしい酒を飲みながら、参加者のみなさんと感性の交換を楽しみました。

日本酒コンシェルジュ通信の日本酒テイスティング・ワークショップは、2018年以来の「飲み手のための」ワークショップです。酒や造り手・地域と向き合うことのかけがえのなさを感じること、グループでテイスティングするコミュニケーションの楽しさとそこに生まれる発見すること、感性をことばにすることで味覚や嗅覚の解像度を上げること、を目指しています。

自分の感性を相対化するグループ・テイスティング。2018年の日本酒テイスティングを振り返る〈盃のあいだ nº20〉
2018年は日本酒のテイスティングに取り組んだ年でした。その中で、ワークショップで積み重ねた「グループ・テイスティング」についてお話しします。

🍶 ナビゲーター紹介
江口崇(日本酒コンシェルジュUmio・旅人)
京都でおいしい日本酒と造り手に出会い、その魅力にとりつかれる。日本酒メディア「日本酒コンシェルジュ通信 sakeconcierge.com」 を主宰し、200回を超える日本酒イベント・ワークショップを開催。共著に『The Japanese Saké Bible(タトル出版)』。