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舞美人 H27BY 山廃純米 酒粕再発酵酒|日本酒テイスティングノート

日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio 日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio

2012年に出会って衝撃を受けた舞美人 酒粕再発酵酒」。再び平安日本酒フェスティバルで出会いました。幸運なことに、ブースで蔵元の美川さんからお話をお伺いしながら味わうことができました。

究極のエコ酒、酒粕再発酵酒の造り方

「舞美人」の美川酒造場では酒粕再発酵酒は、大吟醸から普通酒まですべての酒を木槽搾りで搾っています。

その木槽で搾ったやわらかめの酒粕をタンクに入れておくと液体が浮いてきます。これは踏み込み粕(奈良漬に使う熟成粕)を作る時と同じ要領です。踏み込み粕を作るときはこの液体を柄杓ですくって捨てますが、この液体にピンときた美川さんは、さらに発酵させることで新たな酒を作り出しました。

タンクに酒粕を入れただけですから最初は固くて撹拌はできませんが、時間が立つとどんどん柔らかくなってきて、櫂入れができるようになるとのことです。

1年ほどかけて再発酵させたものを再び搾って出来上がるのがこの「酒粕再発酵酒」です。タンク1本分から一升瓶18本しか採れないそうです。ここで搾った(2度目の)酒粕はすっかり味が抜けきった正真正銘の粕になっているそうです。米と発酵によるおいしい成分を極限まで使い切ったエコな造りだと思いました。

ラベルには「清酒」。このような造りをしても清酒として認められるんですね。確かに米と米麹だけで造って濾したものです。

酒粕再発酵酒は、今まで2回飲食店でいただきましたが、いずれももっと色が濃くコーヒー色のものでした。蔵では搾り後の熟成はしていないとのこと。飲食店の方々が独自に熟成させているのでしょう。平安日本酒フェスティバルでいただいたのは酒粕再発酵酒の「新酒」でした。たしかに、これを見たら「熟成させたい」と思わずにはいられませんね。

甘露飴から甘酢、そしてドライフルーツへ

色調は琥珀色でやや濁っています。今まで飲んだ酒粕再発酵酒よりも淡い色調です。

上立ち香は炊いた米、ザラメ、やや干し草。

かなりとろりとした口当たりです。甘味は強く、酸味もしっかりとしています。第一印象の甘露飴のような感じから、酢酸の香りを感じるようになり、甘酢のような印象も見え隠れします。SanQなどの舞美人らしい酸味です。

口中香はドライフルーツやトロピカルフルーツの香り。プルーン、熟成したパパイヤのねっとりとした重みのある甘みを感じさせる香り。

強烈な甘味ながら強い苦味で切れがよく、そのあと酸味が舌先に残ります。余韻には紅茶の香りを感じます。

唐揚げと合いました

鶏が得意な「いなせや」ブースで購入した唐揚げと合わせました。酒が甘酢ソースの役割を果たし、また味の強さも負けずによく合いました。

(テイスティング日: 2017年9月3日)

ラベル情報

  • 商品名: 舞美人 H27BY 山廃純米 酒粕再発酵酒
  • 醸造元: 美川酒造場(福井県福井市)
  • 原材料: 米(国産)、米麹(国産米)
  • 醸造年度: 27BY
  • 原料米: -
  • 精米歩合: 60%
  • 酵母: -
  • アルコール度数: 17-18度
  • 日本酒度: -
  • 酸度: -
  • アミノ酸度: -
  • 製造年月: 29-08
  • 杜氏: -
  • その他情報: -
  • 商品ページ: -

舞美人 H27BY 山廃純米 酒粕再発酵酒

参考資料