純米吟醸 神都の祈り「斎王」|日本酒テイスティングノート
〈日本酒レビュー〉皇學館大学と三重県明和町の産学連携日本酒プロジェクトでうまれた酒。優しい口当たりと尖ったハーブ香が特徴的。
冬のパリ、日本酒が飲めるバーがあるときいて向かった。La Maison du Saké では日本酒の販売とバー営業をしている。2軒目ということで深夜近くに訪問。日本酒4本の中から2つを楽しんだ。
「神都の祈り 斎王」は見たことがない銘柄だったので注文。皇學館大学と三重県明和町の産学連携日本酒プロジェクトで生まれ、2つの蔵でそれぞれ1,100本ずつ造っているとのこと。なぜこの酒がラインナップにあったのかが不思議だが、これを知ったのが帰国後なので訊くことはできなかった。
皇學館大学には日本で数少ない神道学科がある大学。このプロジェクトで地元の米と水を使い、地元の蔵が醸した酒である。原料米は三重県が開発した酒米「神の穂」。
優しい口当たりと尖ったハーブ香が特徴的
以上の情報を知らずにテイスティング。いつも背景のストーリーや酒のスペックを知る前に味を見るようにしている。それを知るとどうしてもよりおいしくなるからだ。
ワイングラスで飲んだせいか、上立ち香が強調される。和梨とアニスの香り。口に含むと丸く透明なテクスチャー、舌を包み込むよう。粉砂糖のような甘味は控えめで、酸味が口腔を上る。少しうま味を感じる。香りは、尖ったハーブの香り、アニスの香り。さくらんぼの香り。ほのかな熟成を感じる和三盆の香り。そして米を感じる白玉粉の香り。やや収斂味と苦味がある。アルコール感も目立つ。余韻は長い。
アニスのようなハーブ香を活かして、鶏肉や牛肉のグリルに合わせたい。また、ビターチョコレートとの相性もよいだろう。
このお店での2杯目はこちらをいただきました。
(テイスティング日: 2018年2月24日)
ラベル情報
商品名 | 純米吟醸 神都の祈り「斎王」 |
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醸造元 | 旭酒造(三重県)(三重県多気郡明和町) |
特定名称・種別 | 純米吟醸酒 |
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
酒造年度 | -BY |
原料米 | 神の穂 |
精米歩合 | 50% |
酵母 | - |
仕込み水 | 櫛田川と五十鈴川の伏流水 |
アルコール度数 | 15-16度 |
日本酒度 | - |
酸度 | - |
アミノ酸度 | - |
製造年月 | 29-07 |
杜氏 | - |
その他情報 | 皇學館大学と三重県明和町による産学官連携日本酒プロジェクトで誕生した日本酒 |
商品ページ | http://shinto-no-inori.jp/project/ |