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極清 台湾清酒 |世界のSakéテイスティングノート

日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio 日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio

台湾の台中にある霧峰農会酒荘で醸される清酒を3本、テイスティングしました。

「極清」はこの中でも最もグレードの高い商品です。原料米の個性を出しつつ、バランスの取れた味わいでした。数人に参加いただいたワークショップでのテイスティングでしたが、懇親会が終わって一番減っていたのがこの酒でした。

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このとき、原料米の「益全香米」を炊飯しました。里芋を炊いたような甘い香りがします。この香りが酒にも感じられて(特に燗酒にした時)、その奥に霧峰の風景を感じました。台中にある霧峰農会の周りに広がる収穫期の田んぼが思い浮かびます。これぞ地域の味! 感動しました。

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台中で食べた、やさしい味わいの料理に合わせたいです(台中の料理は味が穏やかであると、現地に赴いて初めて知りました)。同じように唐辛子など刺激的なスパイスをあまり使わない京都の中華料理にも合わせたいですね。また、油脂の多い南国の味付けとの相性もよいでしょう。うま味・だしが主体の料理です。おごげ・春巻き・カレー・ソテー・ビーフシチューなど。うま味と穀物の香ばしさと米の香りに同調させたいです。

これからも、この個性的な米の香りとうま味を活かして醸してほしいなと思いました。

霧峰農会のミード(はちみつの醸造酒)も楽しみました!

テイスティング・コメント

ほのかな山吹色が美しい。

まずは常温でテイスティング。上立ち香はライチの香りで、透明感があり爽やかである。口当たりはまろやかで、甘味はしっかり、酸味もしっかり、ボディー感がある。香りはメロン・バナナ・ミルクチョコレート・ライチ・ミントチョコレート・ウエハース。まったりとフルーツの香りを穀物の香りが支える。余韻はやや長く、またミルクチョコレート・ウエハース・青草の香りとかすかに里芋を炊いたような香りがよい。うま味もある。バランスのよい酒。

44度の燗酒では、香米のやさしくやわらかい香りが広がる。里芋を炊いた時の湯気の香りを思わせる。後口にアルコールのぴりりとした刺激と苦味。

55度では、米の香りがさらに強くなり、シャープに感じられる。44度のときのようなふわっとした感じはなくなる。後口のアルコールの刺激は消えた。余韻にキャラメルとウエハースの香り、そして米を思わせるうま味。

(テイスティング日: 2018年6月24日)

ラベル情報

初霧吟醸

  • 〈醸造元〉 霧峰農會酒莊(台中市霧峰區)
  • 〈仕込み水〉 -
  • 〈原料米〉 益全香米
  • 〈精米歩合〉 60%
  • 〈特定名称/種別〉 穀類醸造酒
  • 〈アルコール度数〉 13.8度
  • 〈原材料〉 益全香米、精製酒精、米麹
  • 〈製造年月〉 2017-12-13

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