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極私的不老泉らしさ「特別純米 生原酒 よしのぼり」日本酒テイスティングノート

日本酒コンシェルジュ Umio 江口崇 日本酒コンシェルジュ Umio 江口崇

極私的不老泉らしさ

購入・開栓してから1年近く、テイスティングノートを書こう書こうと思っていたけど、おいしすぎて飲み進めてしまい、結局飲み干す直前にテイスティングすることとなった。

飲む。強い。冷蔵庫に保管していたものの、開栓後1年の生酒とは思えない強さ。程よいきれいな熟成。この濃さ、とくに余韻が、「私の思う不老泉らしさ」をたっぷりと感じさせる。洋梨やウリ、蜂蜜の香りがある、濃くて分厚い酒。常温に近い温度では口に含んでからのどごしまでに物語を感じ、ぬる燗ではメリハリのよさと米の印象が心地よかった。琵琶湖の「うろり」の佃煮とよく合った。うろりはヨシノボリの稚魚なので、このペアリングは親子丼だ。

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テイスティングノート

12°C、ISOテイスティンググラスで

淡い山吹色、少しシルバーがかっている、美しい。上立ち香はなめらかな洋梨や若いウリ、蜂蜜の香り。うまい! 濃くて、分厚くて、味に幅がある。後半で広がる味わいにはうま味が感じられた。なめらかなはちみつや米の飴の香り、とても不老泉らしい。余韻には米の甘い香り・綿菓子・ほのかにほうじ茶の香りが長く滞在する。

19°C、おちょこで

やさしくて、まろやか。甘くて、濃くて、力強い。柑橘のニュアンスが心地よい。口に含んでからのどごしまでにストーリーがある。余韻がとくに不老泉らしい。

37°C、おちょこで

ガラス瓶の徳利でゆっくりと温めた。

甘味が増す。金柑のよう。でもピリピリとした刺激もでてきて、メリハリがある。チャキチャキお姐さんみたいになる。

42°C、おちょこと平盃で

まずはおちょこで。甘味がいい感じにバランスを取ってくる。米を思われる香りと苦味がある。それらはよりこの酒をメリハリのあるものにしている。平盃に持ち替える。濃くて、やさしくて、包み込んでくる。それでいて、きりりとしている。やさしい柑橘のニュアンスが寄り添う。

50°C、平盃で

米の甘さ、ポン菓子の印象が全面に出てきて、キレと米飴の余韻

ペアリング

浜大津こだわり朝市で入手した、「うろり」の佃煮に合わせた。うろりはヨシノボリの稚魚なので、親子丼的ペアリングになった。この佃煮はご飯との相性がぴったりなのだ。酒と味の濃さのレベルが同じくらいになっている。おすすめ!

(テイスティング日: 2020年12月28日)

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ラベル情報

特別純米 生原酒 よしのぼり

  • 〈醸造元〉 上原酒造(滋賀県高島市)
  • 〈仕込み水〉 -
  • 〈原料米〉 滋賀県産 たかね錦100%
  • 〈精米歩合〉 60%
  • 〈杜氏〉 横坂安男
  • 〈特定名称/種別〉 特別純米酒
  • 〈アルコール度数〉 17-18度
  • 〈原材料〉 米(国産)・米こうじ(国産米)
  • 〈酒造年度〉 H30BY
  • 〈製造年月〉 R01-11
  • 〈その他情報〉 酵母無添加、山廃

参考資料