月の桂 大極上中汲にごり酒|日本酒テイスティングノート
〈日本酒レビュー〉にごりのニュアンスをしっかり感じるけれど、さらりとしたテクスチャー、上品な仕上がりである。京都の風土を思い出す。
パリの日本酒レストラン Azabu にて、日本酒を楽しんだ。
まずは月の桂のにごり酒。地元フランス人のお客さんにとても好評だという。「にごり」酒については、飲むまではネガティブな印象を持っているが、飲んでみると反応が変わるという。口当たりがよく飲みやすいこととと、乳酸系のニュアンスから、ミルクのカクテルみたいと、アペリティフに楽しまれるとか。そして、米だけで造った酒と言うとまた驚く。どうしてこのようなにごり酒が造られるのかについては、sans filtration (フィルターなし)などワインの醸造工程の用語を使って説明しているそうだ[1]。
上品なにごり酒
ワイングラスでテイスティング。第一印象はライトでミルキー。米の印象が強く感じられる。甘味が控えめなのがいい。白玉粉の香りのあとに、ややすだちのような柑橘系の香りがある。苦味が強く、よく切れる。にごりのニュアンスをしっかり感じるけれど、さらりとしたテクスチャー、上品な仕上がりである。京都の風土を思い出す。
活性にごり酒、低温での運搬が必要だ。真冬とはいえ配送に気を配らなくてはいけない。ここで飲むことはとてもプレミアムな体験なのだ。
ミルキーなニュアンスと柑橘の香り、酸味を生かして、フレッシュタイプのチーズと合わせたい。また、スパイシーな味付けの魚卵、辛子明太子にも合う。
(テイスティング日: 2018年2月24日)
ラベル情報
| 商品名 | 月の桂 大極上中汲にごり酒 |
|---|---|
| 醸造元 | 増田徳兵衞商店(京都府京都市伏見区) |
| 特定名称・種別 | 本醸造酒 |
| 原材料 | 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール |
| 酒造年度 | -BY |
| 原料米 | - |
| 精米歩合 | 60% |
| 酵母 | - |
| 仕込み水 | - |
| アルコール度数 | 17度 |
| 日本酒度 | - |
| 酸度 | - |
| アミノ酸度 | - |
| 製造年月 | 2017-12 |
| 杜氏 | - |
| その他情報 | - |
| 商品ページ | - |

搾り、澱引き、ろ過を正確に説明する点からは少し離れるが、一言でわかってもらうためには適切な説明だろう。 ↩︎