ご飯がすすむ酒、何か食べたくなる酒「特別純米 うれしの古湯(ことう)」日本酒テイスティングノート

〈日本酒レビュー〉なめらかで、柑橘のニュアンスがある酒。料理と合わせたくなる。

ご飯がすすむ酒、何か食べたくなる酒「特別純米 うれしの古湯(ことう)」日本酒テイスティングノート

なめらかで、柑橘のニュアンスがある酒。料理と合わせたくなる。

ご飯がすすむ酒、何か食べたくなる酒

軽やかで柑橘果汁のニュアンスとミルキーさがある酒。味わいの曲線がなめらかで、メリハリがあって、ふんわり感もある。この酒を飲むと、料理が食べたくなる。カルボリゾットに合わせた。よく合う。酒の柑橘のニュアンス、香りと酸味が上がり、酒と料理双方のミルキーさが同調する。てりやきの味付けをしたうなぎや肉にも合いそう。酸味の強い漬物とも合わせてみたが、酸味が喧嘩するのか、いまひとつだった。

この酒を醸す井出酒造は、佐賀県嬉野町の温泉街のなかにある。今回の酒も旅行のお土産でいただいた。「湯上がりの一杯もまた格別」と言われていることを飲み終えてから知った。次の機会には風呂上がりにいただこう。燗酒でお風呂の温度に近い温度で飲んだので、自然と温泉に近い楽しみ方ができたといえる。

(テイスティング日: 2020年6月18日)

テイスティングノート

12°Cくらい、高杯で

冷蔵庫から出してしばらく、高杯でいただいた。第一印象は軽やかで、酸味が柑橘果汁のようなニュアンスがある。苦味と酸味でシャープさが演出される。同時に、乳酸系の香りがあってミルキーでやわらか。口当たりはマットで、なめらかな陶器のような曲線を描く。キレがよく、長めの余韻はオレンジやクリームチーズの香り。

45°Cくらい、清酒グラスで

45度くらいの燗酒。甘味が上がる。味わいはちょっと強めな印象で、オレンジジュースとカボスジュースの中間くらいの柑橘感がある。もう少し温度を上げてライトさを全面に出すのもよいが、一合瓶ということもあり、その前に飲みきってしまった。

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ラベル情報

特別純米 うれしの古湯(ことう)

  • 〈醸造元〉 井手酒造(佐賀県嬉野市)
  • 〈仕込み水〉 -
  • 〈原料米〉 山田錦100%
  • 〈精米歩合〉 55%
  • 〈特定名称/種別〉 純米酒
  • 〈アルコール度数〉 15度
  • 〈原材料〉 米(国産)、米こうじ(国産米)
  • 〈製造年月〉 2019-12

参考資料