老亀 長期熟成本醸造|日本酒テイスティングノート
〈日本酒レビュー〉本醸造の長期熟成酒。熟成酒らしい、複雑な香味のバランスの取れた、完成されている酒です。
広島県にある小野酒造の「老亀」。本醸造の長期熟成酒です。バランスの取れた、完成されている酒です。
常温で
まずは常温でテイスティング。
アタックは強く、やらわかなテクスチャー。グラニュー糖のような透明感のある丸い甘み、やや酸味。レンゲ蜂蜜、メープルシロップ、紅茶、青草、杉の木、きのこ、炊いた米の香り。きのこ感は控えめ。煎茶のような苦味。やや加水感があります。余韻は炊いた米の香りとアルコール感で、うま味が残り、酸味が広がります。
燻製と合わせました
燻製の盛り合わせと合わせました。お酒は常温です。
すべて相性がよく、特にカマンベールチーズとはよく合いました。タクワンと合わせると甘味が上がり、卵と合わせると旨味とコクが強まりました。ちくわとも合わせてもうま味がアップしました。
60度の燗酒で
次に60度の燗酒で。
上立ち香はきのこの香りが強まりました。口当たりはさらり。酸味が口の中を下方向にじわりと広がります。同時に複雑な香りも広がります。きのことメープルシロップの香りが主体でした。そして、さっと切れます。燗上がりするお酒です。
燗酒とは、燻製盛り合わせのうち、チーズ、たくあん、ゆで卵(卵黄)ととくによく合いました。
広島21号酵母
ラベルには使用酵母(広島21号)まで書いてあるのに、肝心の熟成期間が書かれていないのが残念です。ブレンドのこともありますが、年数を書くと先入観が出来てしまうからでしょうか?
広島21号は広島県独自の普通酒向け酵母「広島2号」の泡なしバージョンです。穏やかな発酵特性を持ちますが、発酵力が強く、醸造期間の短縮が可能です。
(テイスティング日: 2017年11月16日)
ラベル情報
商品名 | 老亀 長期熟成本醸造 |
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醸造元 | 小野酒造(広島県山県郡北広島町) |
特定名称 | 本醸造酒 |
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール |
醸造年度 | -BY |
原料米 | 中生新千本 他 |
精米歩合 | 70% |
酵母 | 広島21号 |
アルコール度数 | 16度 |
日本酒度 | -9 |
酸度 | 1.9 |
アミノ酸度 | 1.7 |
製造年月 | 28-09 |
杜氏 | - |
その他情報 | 自家製米 |
商品ページ | http://oigame.co.jp/details/honjyouzou_tyouki.html |
参考資料
- 広島県が育成した清酒酵母の特徴 広島県