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小山本家 界|日本酒テイスティングノート

日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio 日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio

地域別の日本酒をテイスティングする、LSC(ローカル・サケ・キャノンボール)でテイスティングしたお酒です。

1808年創業の小山本家酒造はさいたま市に本社を構えます。6つの酒蔵をもつ世界鷹小山家グループの中核をなす企業で、グループ全体の日本酒の出荷量は全国4位(2017年)を誇っています。

今回テイスティングした「界(かい)」は、さいたま市にある蔵で造られているお酒です。地下180mの井戸から汲み上げる荒川水系の水を仕込み水に、最新のコンピュータ管理で麹・醪だけでなく洗米や蒸米までも自動化されています。

ボールドな味わいでバランスがよい酒

ISOテイスティンググラスを用い、常温(20度くらい)でテイスティングしました。第一印象はしっかりとした味わい。輪郭があってバランスが採とている酒です。

上立ち香はクラシックな日本酒の香りです。乳酸由来のカッテージチーズや乳酸菌飲料や白玉粉の香り、笹の葉の香りで構成されています。口当たりは柔らかで、甘味・酸味・うま味のバランスがよくとれています。口に含むと青いメロン・青いバナナ、そして杏仁豆腐の香りが感じられます。余韻は短いですが、後口にちょっと甘味と苦味が強めの印象です。

燗酒にすると、甘味と酸味が際立ち、ボールドなジューシー感の中にバランス良く苦味が配置されています。42度くらいに軽く、60度まで挙げることをおすすめします。この酒の個性を出すには40-42度がよいでしょう。

燗酒は甘いだしのおでんなどに、合わせたいですね。また、冷たいときのジューシー感・苺の香り・強い甘みを生かして、いちごパフェと合わせるのもよいでしょう。

テイスティングコメント

しっかりとした味わいでバランスがよく、輪郭がくっきりとしている。少し派手な印象も

室温(20度くらい)でISOテイスティンググラス使用。ほぼ無色透明でシルバーの外観。上立ち香は飴・白玉粉・カッテージチーズ・乳酸菌飲料・笹の葉・アルコール。クラシックな日本酒の印象。口当たりは柔らかでしっかりとした甘味はグラニュー糖を思わせる。酸味とうま味を感じる。味わいの場ガンスがとれており、ボールドな印象。青いメロン・青いバナナ・杏仁豆腐の香り。

余韻は短く、ミルキーな香りと白玉団子や青いバナナ、マジックインキの香り。後口はちょっと甘味と苦味が残って、アルコールの刺激も感じる。

温めの燗がよい

42度では、ジューシーに膨らむ。余韻にマジックインキの香り。45度では丸くなめらかなテスチャーになるが、ちょっと崩れるきらいがある。

50度では苦味が強まり、ピリピリとした刺激もある。それが気になって、バラける感じがする。

50度から燗冷ましして35度。とても甘く、同時に酸味も際立つ。ボールドなジューシー感の中に苦味がある。よい。

60度では、軽やかになるが依然としてジューシー感は残る。切れはよくシャープ。余韻にポン菓子の香り。

ペアリング

甘いだしのおでんや焼きとろろ(山芋と白身魚の入っただしベースのスフレ)に合わせたい。また、冷やしたときには、いちごのショートケーキやパフェ、ミルクチョコレートと合わせるとよい。

(テイスティング日: 2019年5月30日)

ラベル情報

小山本家 界

  • 〈醸造元〉 小山本家酒造(埼玉県さいたま市西区)
  • 〈仕込み水〉 荒川水系の水
  • 〈原料米〉 -
  • 〈精米歩合〉 -%
  • 〈特定名称/種別〉 -
  • 〈アルコール度数〉 17度
  • 〈原材料〉 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール、糖類、酸味料
  • 〈製造年月〉 2019-04

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参考資料

  • 一般社団法人 埼玉県物産観光協会. Saitama TheSake 48 “大人諸君、埼玉の酒をこのまま知らないでいいのか。" 2019年5月9日.
  • 酒類食品統計月報2018年2月号. 日刊経済通信社.
  • グループ概要 | 世界鷹小山家グループ