任侠酒「國香 特別本醸造 遠州 森の石松」日本酒テイスティングノート
〈日本酒レビュー〉米を感じる軽やかな味わい。任侠好きにはたまらない。
軽やかで白い米を感じる酒。口に含むと、やわらかくミルキーに入って、強い苦味で切れる。うまい!
地元のみ流通の酒だ。酒銘の「森の石松」は幕末から明治にかけて活動した任侠で、清水次郎長の子分だったとされている。ちなみに清水次郎長は甲州博徒の竹居の吃安と富士川舟運の権益をめぐって抗争を繰り広げた。彼の名を酒銘とした酒も別の酒蔵から出ているので、任侠好きの方は飲み比べると楽しいかも。
この酒を飲んだ静岡県藤枝市の「エダバ」は、名物のホトトギス漬けをはじめとする郷土の食材がふんだんに楽しめる酒場だ。もちろん、ソースも地元の品を使っている。そのトリイソースには國香(と花の舞)の酒粕が使われているとのことだ。地元の循環が見えて、よい。
(テイスティング日: 2020年2月10日)
ラベル情報
國香 特別本醸造 遠州 森の石松
- 〈醸造元〉 國香酒造(静岡県袋井市)
- 〈仕込み水〉 -
- 〈原料米〉 山田錦25%、五百万石75%
- 〈精米歩合〉 60%
- 〈杜氏〉 -
- 〈特定名称/種別〉 特別本醸造酒
- 〈アルコール度数〉 15-16度
- 〈原材料〉 米・米麹・醸造用アルコール
- 〈製造年月〉 2020-01
- 〈その他情報〉 使用酵母: 静岡吟醸HD-1
参考資料
- 合同会社裸電球ほか『幕末アウトロー 維新の陰の立役者「侠客」たちの生き様』2018. マイウェイ出版