純米酒 ひこ孫|日本酒テイスティングノート
〈日本酒レビュー〉口に含んでからのどごしまでが、夏の終わりに草原をグライダーで低空飛行しているような印象のお酒。緩やかに上昇したり、下降したり。最後は軟着陸。
浦和の「和浦酒場」。とある方に強くおすすめされていた店。やっと行けました! 入ってみてはじめてわかったのが、純米酒へのこだわりと燗酒のおいしさ、食材へのこだわり。リピしそうです!
最初にいただいたのが、「ひこ孫」。もちろん燗酒です。
夏の草原をグライダーで低空飛行
40度くらいの燗酒で。磁器の平盃でテイスティング。
口に含んでからのどごしまでが、夏の終わりに草原をグライダーで低空飛行しているような印象のお酒。緩やかに上昇したり、下降したり。最後は軟着陸。
さらりとした口当たりながら、全体的にまろやかな印象。甘みが来て、酸味が広がり、軽やかな果汁感。乳酸系の香り、杏、乾燥させた柑橘ピールの香り。
アルコールの刺激でしまる。切れはよい。余韻は長め、ミルク飴、杏の香り。
この酒を思って、よさが一番わかる温度帯で燗付けしてもらったのでした。
お造りと合わせました
酒を頼んでからそれに合うつまみをオーダーしました。お造り3点盛り、ひとり飲みにはうれしいサイズ感。
左から、カンパチ、タコ、そして熟成マグロ。
カンパチと合わせると、酒の米らしさと麹の香りがほのかに残っていた血生臭さを取り去ります。歯ごたえがよいタコと合わせると、酒の爽やかさが引き立ちました。4日間熟成したマグロはしっかりとしたテクスチャーと味わいで、酒の柑橘の香りが引き立ちました。
刺し身には軽快な酒を合わせるのがいいとよく言われますが、この日にいただいたお造りは米のニュアンスがしっかりとした燗酒にピッタリの、濃厚で旨みたっぷりのラインナップでした。酒を選んでからおつまみを注文して正解でした。
埼玉・浦和の「和浦酒場」にて。
(テイスティング日: 2018年7月31日)
ラベル情報
商品名 | 純米酒 ひこ孫 |
---|---|
醸造元 | 神亀酒造(埼玉県蓮田市) |
特定名称 | 純米酒 |
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
酒造年度 | -BY |
原料米 | 阿波山田錦 |
精米歩合 | 55% |
酵母 | - |
アルコール度数 | 15-16度 |
日本酒度 | +6 |
酸度 | - |
アミノ酸度 | - |
製造年月 | 2018-01 |
杜氏 | - |
その他情報 | 3年以上常温熟成酒 |
商品ページ | - |