にごり酒 じょっぱり|日本酒テイスティングノート
〈日本酒レビュー〉ちょっぴりスパイシーでマットな感じのにごり酒です。燗酒にすると、じょっぱりらしさが引き出せます。
ちょっぴりスパイシーでマットな感じのにごり酒です。
まずは10〜15度くらいの温度帯で
マットな口当たりにアルコールの刺激がヒリヒリと。テクスチャーは重湯のよう。酸味はそこそこ、甘味も控えめ。乾燥デーツ(なつめ)の香り、ほのかにチェリー、バナナの香り。その奥に炊いた米、おかゆ、アーモンドの香り。後味は軽やか。アルコールの刺激とすこしだけ甘味が残る。
ロックにしてみた
ちょっと冷やしたいかなと思って氷を入れてロックに。温度が下がったことと、すこし氷が溶けて薄まったことで、味わいは軽やかになりました。
軽やかな口当たり。ココナッツの香り。後味のアルコールの刺激が消えた。でもちょっと甘味が残る。ライトなココナッツミルクのような印象。
スパイシーな料理に合わせたい
この2つの温度帯・飲み方では、麻婆豆腐などのスパイシーな中国料理(四川料理)に合わせたいと思いました。酒のスパイシーでナッティーな香りと、辛さを包み込むであろうマットなテクスチャー、そしてアルコール由来の爽やかなのどごしがそうさせるでしょう。
45〜50度くらいの燗酒
ラベルには「冷やがオススメ」とありましたが、燗にしました。3デシリットルサイズは瓶燗にするとき便利ですね。
40〜45度くらいに温めます。そうすると、じょっぱりらしいハイビスカスの花の砂糖漬けのような香りがやってきました。後口に残る甘味がちょっと気になりますが、余韻もハイビスカス、デーツのような独特の香りです。
じょっぱりらしさは燗で引き出せると発見して、うれしい気持ちになりました。
(テイスティング日: 2018年6月19日)
ラベル情報
- にごり酒 じょっぱり
- 〈醸造元〉 六花酒造(青森県弘前市)
- 〈仕込み水〉 -
- 〈原料米〉 -
- 〈精米歩合〉 -%
- 〈特定名称/種別〉 普通酒
- 〈アルコール度数〉 15度
- 〈原材料〉 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール、糖類、酸味料
- 〈日本酒度〉 -10
- 〈酸度〉 1.1
- 〈製造年月〉 29-11
- 〈その他情報〉 じょっぱりとは、津軽弁で「意地っ張り」「頑固者」を意味する言葉。
その由来は、淡麗辛口というじょっぱりの味わいそのものにあります。
じょっぱりが生まれたのは昭和40年代。当時の東北の地酒は、濃厚で甘口な味わいの酒が主流でした。
そんな世間の流れに背を向けて、どこの酒にも似ていない、六花酒造ならではの酒を造りたいという、意地っ張りで頑固な想いから生まれたのが、辛口の酒、じょっぱりだったのです。