秋の田んぼが目に浮かぶ「綾部産山田錦 穂乃香(ほのか)特別純米酒」日本酒テイスティングノート

〈日本酒レビュー〉米の印象。秋口の水田の風景が目に浮かぶ酒。醸す若宮酒造の「蔵らしさ」が感じられる。

秋の田んぼが目に浮かぶ「綾部産山田錦 穂乃香(ほのか)特別純米酒」日本酒テイスティングノート

京都府綾部市で酒米生産農家や酒販店が平成14年に発足「綾部の酒を創る会」が販売する「穂乃花」。米、水、ラベル、すべて地元産で、主に地元で販売されている地域の酒。「穂乃花」という名前は酒米農家の河北さんがお風呂に入っているときに突然ひらめいたそう[1]。ラベルは京都の伝統産業を支えてきた綾部市特産の黒川和紙[2]、題字も文部の書家によるもの。

米を感じる

秋口の水田の風景が目に浮かぶ酒。醸す若宮酒造の「蔵らしさ」が感じられる。

上立ち香はユリの花。米を思わせる粉砂糖のような甘味。少し荒い米粉の香り。酸味もしっかり。少し蜂蜜の香り。切れはよく、余韻に酸味がじわっと上る。柑橘果汁、柑橘の皮を折ってプシュッ吹き出すような香り。そして米粉、飴、ほのかに上品な稲穂など、コメを思わせる香り。

以前蔵開きで試飲した若宮酒造の酒に共通するものを感じた。その時のテイスティングノートはこちら。

熱燗がうまい

45度くらいに、ぬるく温めてみた。少しバランスがばらけ、苦味が強調される。だが、蜜のような印象が広がりを見せる。次に、60度くらいに上げた。ぬる燗より米のニュアンスが引き立つ。生の白米や上新粉の香り。キレはよく、ジワリとアルコールの刺激を感じる。心地よい。

七輪で炭火燗

燗は七輪でつけた。遠赤外線でゆっくりと温め た。同じ七輪で炙っためざしをアテにする。八代亜紀の「舟歌」が流れていたので、イカを用意しなかったことを後悔した。

日本酒イベントAwaseruにて。

(テイスティング日: 2018年12月12日)

ラベル情報

商品名綾部産山田錦 穂乃香(ほのか)特別純米酒
醸造元若宮酒造(京都府綾部市)
特定名称・種別特別純米酒
原材料米、米こうじ
酒造年度-BY
原料米綾部産山田錦100%
精米歩合60%
酵母-
仕込み水-
アルコール度数15-16度
日本酒度-
酸度-
アミノ酸度-
製造年月28-05
杜氏-
その他情報販売: 綾部の酒を創る会
商品ページ-

綾部産山田錦 穂乃香(ほのか)特別純米酒 裏ラベル


  1. FMいかる 京都府綾部市にあるコミュニティFM. 【VOL.28】高本裕幸さん(平成25年1月11日放送) - YouTube ↩︎

  2. 黒谷和紙®公式サイト| 京都府指定無形文化財 | 京都・綾部の手漉き和紙「黒谷和紙」®の公式サイトです ↩︎