福知三萬二千石 特別純米酒 蔵内秘蔵|日本酒テイスティングノート
〈日本酒レビュー〉強いアタック、濃醇。米由来の香り。骨格のはっきりした、それでいて丸みを帯びたお酒です。
丹後天酒まつりで、福知山市の東和酒造を訪問。その時に購入した限定酒です。
東和酒造は、昭和50年代に井戸が枯れて休業するも平成23年(2011年)に復活した酒蔵です。蔵見学では、杜氏の今川純さんの酒造りにかけるアツい思いを聞いたあと、「日本酒は熟成した方がいい」というお話、熟成のしくみについてのお話。その流れで試飲したのがこの「特別純米酒 蔵内秘蔵」。地元産の酒米「祝」を使っています。迷わず購入し、帰宅してテイスティングしました。
強いアタック、濃醇。米由来の香り。骨格のはっきりした、それでいて丸みを帯びたお酒です。
2016年6月に開催した、酒造りを学べる謎解きゲーム、ナゾトキ×モノヅクリ「失われた日本酒を求めて!」で、謎解きを達成したチームの成果物として選んだお酒の一つです。
フルーティーな香りと透明感のある丸い味わい
リンゴのような華やかな香りが上がってきます。その後に乳酸菌飲料や刺激のないヨーグルトのような香り。口当たりはとろりとしておりまろやか。アタックはやや強めです。しっかりとした甘味、酸味、苦味、旨味。バランスよく整っています。甘味は粉砂糖のようなシンプルさで、蜜のような透明感。含み香もリンゴの香りが主体。余韻は中程度で、口の中に心地よくうま味が残ります。
(2016年6月1日)
ラベル情報
- 商品名: 福知三萬二千石 特別純米酒 蔵内秘蔵
- 原材料: 米(国産)、米麹(国産米)
- 醸造元: 東和酒造(京都府福知山市)
- 醸造年度: 27BY
- 原料米: 京都産祝
- 精米歩合: 55%
- 酵母: K-9号
- アルコール度数: 18.1度
- 日本酒度: -1.5
- 酸度: 1.6
- アミノ酸度: 1.6
- 製造年月: 2016.05
- 杜氏: 今川純
- その他情報: 27BY仕込み11号、一度火入れ原酒