EMISHIKI 恋をするたびに… 第7話 君さえいれば|日本酒テイスティングノート

〈日本酒レビュー〉男子のファンダジーと、それを受け入れる素直さがまだある乙女心のふんわり感が同調している酒。

EMISHIKI 恋をするたびに… 第7話 君さえいれば|日本酒テイスティングノート

これまでのあらすじ

第1話 miss you。こちらは飲めてません! 笑四季酒造の資料(にしむら酒店のPOP経由)によると「甘さと桃様の香り、アルコール感が絶妙で、まさにガーリーでキュート、切な系のポップ日本酒」とのこと。

第2話「とどかぬ想い」から飲み続けています。爽やかで少し華やかな香り。想いはとどかないけれども、想っているだけでウキウキしてしまう恋心。

第3話「逢い引きの夜に」。蜜月は去り、大人の逢引きの味。静かな恋です。

第4話「別れの予感」では、色あせた恋の向こうに、もう新しい恋が見え隠れする女心。

第5話「嘆きの雨」」|日本酒テイスティングノート。涙の味。涙が頬を伝い、拭われることなく口角に触れる、そんな苦々しい味わい。

第6話「二人の秘密」。逃しました!

そして、「第7話 君さえいれば」

久々にこのシリーズを飲む。第6話を逃してしまったのが残念だが、4話の女心の容赦なさや5話の涙の味から一転、多幸感に包まれる。男子のファンダジーと、それを受け入れる素直さがまだある乙女心のふんわり感が同調している。「幸せを分け与える」ってこのことだ、とこのカップルを見る誰もが思うことだろう。同時に、この酒の造り手がもつロマンチシズムを感じます。

口に含むと「フルーティー!」。

やわらかくて、やさしくて、さわやか。透明感がある。美しい乙女の微笑みを酒で表現したらこうなるのだろう。リンゴの蜜のような甘味がしっかり、酸味が爽やかな果汁感。甘夏、ライチ、ほのかにミントの香り。

ゆったりと切れて、余韻はやや長め。甘夏、すこしメロンの香り。蜜のような、ややグラニュー糖感のある甘味と酸味がじわりと残る。

今まさに起きている甘い恋。いちゃついている感じがする。香味成分と味わい成分がいちゃついている。それがとても平和に感じられる。自分たちしか見えてないような恋人たちが、周りに安心感と多幸感を漂わせている。そんな酒です。

(テイスティング日: 2018年5月30日)

ラベル情報

商品名EMISHIKI 恋をするたびに… 第7話 君さえいれば
醸造元笑四季酒造(滋賀県甲賀市)
特定名称
原材料米、米こうじ
醸造年度-BY
原料米全量滋賀県産山田錦
精米歩合50%
酵母自社酵母テスト用株
アルコール度数16度
日本酒度-
酸度-
アミノ酸度-
製造年月2018-03-19
杜氏-
その他情報杜氏-T feat. 乳酸菌 L.S.E1 生酒
商品ページ-

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