EMISHIKI「恋をするたびに… 第3話 逢い引きの夜に」|日本酒テイスティングノート
〈日本酒レビュー〉笑四季酒造の「恋をするたびに…」シリーズ。第2話「届かぬ想い」から2年、第3話の題名は「逢い引きの夜に」。
笑四季酒造の「恋をするたびに…」シリーズ。第2話「とどかぬ想い」から2年、第3話の題名は「逢い引きの夜に」。
ネオンをあしらったラベル
夜の街のネオンをあしらったラベル。1980年代を感じます。昭和の薫りが残る夜の街のイメージです。
前作品の「届かぬ想い」は果たして届いたのでしょう。逢い引きをしているのですから。
軽やかで強い酸味、そして渋く切れる
さっそく口に含みます。軽快な口当たり、柑橘の香りと穏やかな酸味がやってきます。搾りたての果実というよりは、少し漬け込んで熟成させた感じの柑橘です。
柑橘の香りの奥に、杏のような少し落ち着いたフルーツの香り、そして米の香りを感じます。木の香りもほのかに。シンプルで中程度の甘味、強い酸味。そして、やや強めの渋みで切れます。大人の渋みです。舌の奥に残る強い酸味が余韻を演出します。渋みはやや残ります。
淡い思いからどこか儚さを感じる
第2話「届かぬ想い」は無事に成就し。蜜月期はとうの昔に過ぎ去りました。(たぶん恋愛初期はモンスーン玉栄)
恋の始まりの頃の初々しさは過ぎ去ったものの、重ねる逢瀬で熟成された落ち着いた静かな恋。
第2話「届かぬ想い」は「片思いを思わせる、甘酸っぱくも爽やかな香り」でした。第3話の大人の味。華やかさはないけれども、どこか落ち着いたしっとりとした関係。でも儚さは同じようについてくる。ある日突然終わってしまうかもしれない恋。
そんなことを想像していると、この軽快なテキスチャはむしろ「儚さ」を表現したのではないかと思うのです。
「和酒 美ずき」にて。
ラベル情報
- 商品名: EMISHIKI 恋をするたびに… 第3話 逢い引きの夜に 笑四季純米吟醸生
- 醸造元: 笑四季酒造(滋賀県甲賀市)
- 原材料: 米、米こうじ
- 醸造年度: -BY
- 原料米: 滋賀県産玉栄(全量)
- 精米歩合: 50%
- 酵母: 京都市産業技術研究所所蔵株
- アルコール度数: 16度
- 日本酒度: -
- 酸度: -
- アミノ酸度: -
- 製造年月: 2017-01-04
- 杜氏: -
- その他情報: -
- 商品ページ: -