「おいしいお米の炊き方を学んで、おいしく食べる講座」でお米と仲良くなりました!イベントレポート
おいしいお米の炊き方を学ぶ講座で米の関する知識が大幅にアップデート。今日からおいしくご飯を炊けます。
京都老舗米屋の五ツ星お米マイスターに学ぶ! 「おいしいお米の炊き方を学んで、おいしく食べる講座」
おしゃれなキッチン付きイベントスペース「外苑前アイランドスタジオ」でおいしいお米の炊き方を学ぶ講座に参加してきました。朝の時間を楽しむライフスタイルマガジン朝時間.jpの主催です。
八代目儀兵衛のお米マイスターさんによるお米の炊き方講座
八代目儀兵衛は京都のお米屋さん。お米へのこだわりがとても高いです。京都祇園と東京銀座に「米料亭」も展開。どちらも行列のできる人気店だそうです。
お米のこだわりを支えるのは、八代目儀兵衛に所属する27人のお米マイスター。きょうのお米ワークショップの先生は、その中でも全国でも数少ない「⭐⭐⭐⭐⭐五つ星」のお米マイスター、濵口敬子さんです。
目からウロコの「おいしいお米の炊き方」
実は私は鍋でご飯を炊く派。もう10年以上もこの方法でご飯を炊いてきました。鍋でご飯を炊くことについては一家言あるつもりでいたのですが、このワークショップではお米に関する知識が完全にアップデート!
教わること一つ一つが新しく、そして必ず明確な理由も伝えてくださる先生の話に聴き入りました。
米は容積ではなく重さで量る!
その中で一番心に残ったのが「計量」。
「お米はカップで計量するのではなく、重さを量る」
たとえばお菓子を作るときにはカップを使うと密度によって実際の量が変わるから必ず重さで計量します。でも、お米の場合は子供の時からの習慣でカップ計量でした。
明日から重さで計量します。
米洗いと吸水だけで新しい知識にぐんぐんアップデート
重さベースにすると、吸水率が分かります。どれだけ水を吸ったのかを数値として記録できるので、うまく行ったときを再現性することができる。なるほどです。
特に米洗いと吸水ではたくさんのことを教わりました。明日からこの方法でご飯を炊こう! 今までこれを知っていなかった損失は大きい、とさえ思える盛りだくさんのコツ。
酒造りでの洗米、浸漬(吸水)工程に通じるものがある
米洗いや吸水の話を聴いていて、
酒造りでの合理的で繊細な洗米・浸漬工程を思い起こしました。
まさに、酒蔵で米を洗う方法と同じだ。吸水率を研鑽して記録するのも!
⭐ 【参考記事】米を洗う、米を蒸す〈伏見帖〉
実際に炊いてみて、火加減の感覚が身についた!
お米の炊き方のレクチャーの後は、実際に土鍋で米を炊きます。
実際に火加減を調節しながら、炊き上がる音、蒸気の様子、香りなどを確認。五感で感じます。これぞ「体で覚える」だ!
炊き上がった後は「蒸らし」を経て「ほぐし」の工程です。上手にほぐすコツも教わりました。
最後のコツは、蒸らし、ほぐしが終わってご飯をよそった後、まだ残っているご飯を保温する時のコツです。写真のように鍋と蓋との間に布巾をはさみます。そうすると水滴が落ちないのでべとついで食感が悪くならない。覚えました!
試食
炊きあがり、蒸らしが終わったらさっそく試食。
言葉に表せないおいしさでした! ご飯だけでも食べられる。一粒一粒、香りと食感を楽しみながらいただきました。
このあと、あらかじめ取り分けて冷ましておいたご飯も試食。米粒の外側がちょっと固く中が柔らかいので、冷めてもおいしい食感でした。
懐紙で箸を包む、京都らしい豆知識
試食の後、「箸を持ち帰りたい」との参加者に先生が応えたのは、「懐紙で箸を包む方法」。
なるほどおしゃれに箸を包めます。真似しよう!
米をブレンドすること
もう一つ、いいなと思ったのは、「お米のブレンド」に対する考え方です。
混ぜることには一般的にはあまりよいイメージがないのですが、その固定観念を解きほぐしてくれました。
農産物である米は気候などの条件で毎年品質が変わります。どの米とどの米をブレンドすれば最も良い状態になるのか。これにはとても高い技術が要求されます。限られた素材を使って最高の結果を出す、ブレンドの素晴らしさを認識しました。
お酒の世界でも、ブレンド・調合はとても重要な工程です。ウイスキーでは有名ですが、日本酒でもより良い品質の酒を作るために高い技術を持つ技術者が調合を行っています。
日本酒も米も「混ぜること」に対する見方がまだまだネガティブなこともあって、ブレンドすることを大々的に表明しないケースが多いです。そのなかで、ブレンドの素晴らしさを伝える八代目儀兵衛さんは素晴らしいと思いました。
(2017年1月29日)