伏見港公園を散歩〈伏見帖〉
酒どころ、京都・伏見。かつて水運の拠点だった伏見の面影を残す伏見港公園を散策。
かつて水運の拠点だった伏見の面影を残すのが伏見港公園。伏見港があった場所を埋め立てて造られました。鉄道などの陸上輸送が発達したあと使われなくなったからです。
公園内には、江戸時代にここを行き交った三十石船が復元されています。そのほか、公園内には、江戸時代にここを行き交った三十石船が復元されています。
↑ 宇治川と濠川の水位差を越えるためにつくられた三栖閘門
伏見港が整備されたのは16世紀末。豊臣秀吉が伏見城とその城下町を築いた時でした。宇治川が改修され伏見城のお堀から続くように運河が掘られた結果、船が行き来しやすくなりました。伏見に酒蔵が集まりはじめたのはこの頃です。
江戸時代に入ると伏見は京都と大阪を結ぶ水上輸送の要となりました。ここに酒樽を満載した船が行き交っていた光景を想像すると、わくわくしませんか?
↑ 伏見の京橋付近を南東から眺めた図絵。運河を船が行き交い、川辺には宿が並んでいる。手前の運河は埋め立てられているが、真ん中の京橋は今も現役。
国際日本文化研究センター所蔵。都名所図会「伏見船場」
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