重陽の節句のお酒の会「白龍」吉田酒造(福井県)イベントレポート
白龍・吉田酒造のお酒の会。重陽の節句の菊酒と和紙を使った作品も楽しみました。日本酒とアート、伝統行事を楽しめた素晴らしいイベントでした。
福井県の吉田酒造のお酒の会に参加してきました。会場は京都リサーチパーク内にあるYebisuというお店です。
この日は重陽の節句とも重なり、日本酒に菊の花を浮かべる菊酒を楽しみました。
和紙の作品が展示
会場には和紙を使った作品が展示されていました。風になびく様子がやや残暑の残る気候に清涼感をもたらしていました。
白龍・純米大吟醸で乾杯
さっそく乾杯です。乾杯酒は純米大吟醸無濾過生原酒。白ラベルに銀の龍のイラストです。リンゴとバナナの吟醸香を楽しみました。
白山の伏流水で酒を醸す吉田酒造
吉田酒造のおかみ・吉田由香里さんより、白龍と吉田酒造についてお話がありました。
福井県吉田郡永平寺町に蔵を構える吉田酒造は、米・水・土・人にこだわった酒造りをしています。自然農法で山田錦を栽培、他の米も普通酒に至るまで福井県産を使っているとのことです。
山田錦の栽培を始めた25年前は、福井県が山田錦を栽培できる北限だったそうです。今では地球温暖化の影響で、山形県あたりまで栽培可能になっています。
白龍とYebisuの料理を合わせる
そしてYebisuの料理と白龍を合わせて楽しみます。
白龍 純米大吟醸 無濾過生原酒(山田錦)
最初の料理、お魚のカルパッチョは吟醸香のある「白龍 純米大吟醸 無濾過生原酒(山田錦)」とよく合いました。酒の香りがカルパッチョを引き立てました。
白龍 純米吟醸 無濾過生原酒(五百万石、山田錦)
2番めのお酒は五百万石と山田錦を使った純米吟醸。使用割合から見ておそらく麹米が山田錦、掛米が五百万石でしょう。もちろん両方とも福井県産の酒米です。柑橘の香りで、爽やかでクリア感のあるお酒です。
重陽の節句の菊酒
そして本日のハイライト、重陽の節句の「菊酒」。酒に菊の花びらを少しお酒に浮かべて楽しみます。
現代、料亭やこういったイベントなどで飲む菊酒は、花びらを浮かべて飲む時にやや花の香を感じ、見た目を愛でるものですが、もともとは菊の花びらを浸した水を仕込み水に使って醸したお酒です。「加賀の菊酒」が有名です。菊酒は江戸時代に重陽の節句で長寿を願って飲まれるようになりました。
伝統行事を酒とともに楽しむと、慌ただしい日常に一息をつくことができます。忙しい毎日だからこそ、こういった行事の触りだけでも生活の中に取り入れていきたいですね。
白龍 ひやおろし原酒 特別純米(山田錦)
3番目のお酒はひやおろし。トロピカルフルーツのような芳醇で甘い香りのお酒です。
冷やおろしはチーズに良く合いました。特にカマンベールチーズとの相性が良かったです。へしことも合わせましたが、なぜか魚臭さが強調されてしまいました。
ソースの形、白龍のラベルにある龍のイラストをインスパイヤしたのかもしれません。
白龍 特別純米 てきてき(山田錦)
4番目のお酒は「てきてき」。こちらは燗酒でいただきました。チーズのような乳っぽい香りが特徴的です。
豚肩ロースの西京焼きとの相性が良かったです。
そして、福井県を代表する「へしこ」。鯖などを米ぬかで漬け込んだ発酵食品です。こちらとの相性は抜群でした。
アルコール度数12の原酒
デザートはマスカルポーネのジェラート。こちらにアルコール度数12の原酒をかけていただきました。これも相性グー!
柑橘やかりんの香りのする12度原酒。ジェラートのソースとしての役割を果たします。
イベントで酒を飲むことの醍醐味
日本酒とアート、伝統行事を楽しめた素晴らしいイベントでした。いろいろなバックグラウンドの方とお話して楽しい時間を過ごせました。ほろ酔い気分で帰途につきながら、これがイベントで酒を飲むことの醍醐味だと時間したのです。
(2015年9月9日)