神の舞(かんのまい)〈酒米の系譜・島根県〉
「神の舞」は1985年に島根県農業試験場で育成開始、1996年に命名された酒造好適米です。現在、島根県のみで栽培されています。
「神の舞」は1985年に島根県農業試験場で育成開始、1996年に命名された酒造好適米です。大粒で心白の発現率が高く、スッキリした幅のある味になりやすいとされています。現在、島根県のみで栽培されており、2017年度の検査数量(≒生産高)は97トン、島根県全体の8.4%となっています。
神の舞の系譜
「神の舞」は著名な酒米、五百万石と美山錦(ともにトップ3に入っています)を交配して作られた酒造好適米です。五百万石経由で雄町、美山錦経由で北陸12号の系統を受け継いでいます。
参考資料・文献
- 前重 道雅、小林 信也『最新 日本の酒米と酒造り』養賢堂、2000年4月
- 副島 顕子『酒米ハンドブック 改訂版』文一総合出版、2017年
- 米穀の農産物検査結果 | 農林水産省
- イネ品種・特性データベース|農研機構
- 種苗法による品種登録
おすすめ日本酒の本
日本酒や酒米の勉強をするのに役に立った本をご紹介します。
ブルーバックスの『日本酒の科学』和田 美代子 (著), 高橋 俊成 (監修)
酒米はもちろん、日本酒の造り、微生物の働き、熟成など多岐にわたった内容です。科学的な根拠が示されているのでおすすめです。
田崎真也さんの『No.1ソムリエが語る、新しい日本酒の味わい方』
たくさんの日本酒銘柄が原料米別に紹介されています。酒米の種類によってどのような日本酒が出来上がるかを知りたい方におすすめです。
こちらは最近改訂版が出た『酒米ハンドブック 改訂版』副島 顕子(著)。ハンドブックなので手軽に持ち歩けるサイズ。試飲会で新しい酒米に出会った時にさっと取り出せるのがいいですね。
酒米、酒米ではないけど酒造用によく使われている一般米が網羅、米の特徴はもちろん、系譜図と米の写真。これだけの米の写真を集めるには大変な努力を要したことでしょう。米の基礎知識のコラムも充実していてマストバイなハンドブックです。