日の丸 生酛純米大吟醸 Hinomaru Kimoto Junmai Daiginjo “30 Grains”|日本酒テイスティングノート

〈日本酒レビュー〉爽やかな酸味とやや熟成を感じさせる丸い甘味のバランスがよいお酒です。

日の丸 生酛純米大吟醸 Hinomaru Kimoto Junmai Daiginjo “30 Grains”|日本酒テイスティングノート

秋田県横手市にある日の丸醸造が醸す純米大吟醸酒。復活米「日の丸」が使われています。「日の丸」は大正末期から昭和初期にかけて秋田県で栽培されていましたが、一旦断絶した品種です。日の丸醸造が、宮城県の農業試験場に保存されていた30粒の種籾から復活させました。商品名 “30 grains”(30粒)の由来です。

口にした瞬間、「あ、おいしい」と感じました。好きなタイプの酒です。酸味と甘味のバランスがよく、落ち着いた香りと上品な熟成のニュアンス。どんな料理にも合わせやすいですが、酸味を生かして積極的に料理と組み合わせていきたいですね。ラベルには「冷やして飲むのがおすすめ」とありますが、燗にしても楽しめました。いい感じに膨らみました。

日の丸 生酛純米大吟醸 “30 Grains” と お通し

こちらは和酒美ずきのお通し。まず、シシャモのマリネと合わせました。酒が魚のうま味や焦げ目の香ばしさ、卵の豊かな風味などいろいろな味をまとめて包み込みました。写真にはありませんが、肉じゃがと合わせると、酒の酸味が強調され、料理と酒の全体が引き締まりました。

京都の日本酒バー「和酒 美ずき」にて。

テイスティングコメント

爽やかな酸味。そしてやや丸い、熟成を感じさせる甘味。同時に、グラニュー糖のようなキラキラとした感じ。メロン・アプリコットの香り。ほのかにカシューナッツ・柑橘果汁・和梨の香り。余韻はやや長く、アプリコットの香りが待っていてくれる。

52度の燗酒では、寒い日に温かいお風呂に入ったような気分に。酒の蜜っぽさとジューシー感が上がり、膨らむ。もっと温度上げてもいいかなと思った。

(テイスティング日: 2019年4月13日)

ラベル情報

  • 日の丸 生酛純米大吟醸 “30 Grains”
  • 〈醸造元〉 日の丸醸造(秋田県横手市)
  • 〈仕込み水〉 -
  • 〈原料米〉 山田錦、日の丸
  • 〈精米歩合〉 50%
  • 〈特定名称/種別〉 純米大吟醸酒
  • 〈アルコール度数〉 15.1-17度
  • 〈原材料〉 -
  • 〈日本酒度〉 +6.5
  • 〈酸度〉 1.8
  • 〈製造年月〉 -

日の丸 生酛純米大吟醸 “30 Grains” 裏ラベル