/ コラム

「ネオ地酒」日本酒と地域性について 2015

日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio 日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio

いろいろな酒蔵にお伺いして蔵元さんや杜氏さん・蔵人さんのお話をお伺いして、日本酒の「地域回帰」のムーブメントを感じております。

かつての地元で造って地元で消費する「地酒」の時代。その後造り、酵母、米を始めとする技術の発展が酒質の向上をもたらしました。それは結果的に全国的な酒質の均質化を招くことになります。また、地元の嗜好や地元の食文化との調和より「全国的なトレンド」の重視するマーケティング方針もトレンドとなったことがさらに拍車をかけました。

その後、日本酒の需要が低迷するなか、地域性を重視して競争力を上げるというアプローチで生き残りをかける酒蔵が増えてきました。地元の米、地元の酵母を使う地域ブランディングの流れです。

私はこれを昔からの「地酒」とは違う「ネオ地酒」であると考えます。

「ネオ地酒」は、「地元の味」を「地元以外の人」に楽しんでもらう地酒です。人口の多くが都市部に流れ、2世代目、3世代目となっている今、「地元のための地元」だけでは経営が成り立ちません。「都会の人に地元を味わってもらう」、親も祖父母も都会生まれの都会育ちの人、田舎がない人が多くなっていくこの時代の「地方の味」の味わい方です。

地元のための地酒も大事だし、地元以外の人に地元のお酒と料理を楽しんでもらうということ。そして彼らは全国いろいろな地域の食文化を体験することになる。そういうことが「豊かな食生活」を支える一つになるのかなと考えてます。

※ これはFacebookへの投稿に加筆したものです。