新政 水墨(アッシュ)生酛純米 木桶仕込み|日本酒テイスティングノート
〈日本酒レビュー〉透明感のある涼しげな、軽やかなテクスチャー。口に含むと果実のような酸味がクーッと口の奥に差し込んでくる。
(テイスティング日: 2017年6月13日)
新政試験的な作品を少量頒布する「2017年度特別頒布会」のラインナップの一つ。明治・大正期の東北を代表する米「亀の尾」を使用。病気に弱く、倒れやすいことから栽培されなくなるが、昭和初期に新潟県、山形県の蔵元と農家が復活させた復活米だ。頒布会のパンフレットによると、亀の尾は「なかなか難儀な米」で、設計を誤ると「苦くて渋くて薄っぺらな酒」になってしまうという。しかし、この個性に習熟し、活かして行きたいとの意気込み。
この酒は、一般的なホーローやステンレスのタンクではなく、伝統的な木桶で仕込まれている。木桶を使うと酒の味が複雑化し個性が豊かになると新政酒造の佐藤祐輔社長は語る[1]。
上品なフルーティーな香り、透明感のある涼しげなお酒
上立ち香は軽やかでフローラルな香り。透明感のある涼しげな、軽やかなテクスチャー。口に含むと果実のような酸味がクーッと口の奥に差し込んでくる。口中香はメロン、ライチ、ややオレンジの香り。エッジの効いた苦味。飲んだあとは少し旨味と苦味が残る。舌に酸味もぴりりと。心地よい余韻。
ニュー日本酒うさぎにて。
ラベル情報
- 商品名: 新政 水墨(アッシュ)生酛純米 木桶仕込み
- 醸造元: 新政酒造(秋田県秋田市)
- 原材料: 米(秋田県産)、米こうじ(秋田県産米)
- 醸造年度: 28BY
- 原料米: 能代市二ツ井町産亀の尾100%
- 精米歩合: 40%
- 酵母: 6号
- アルコール度数: 11度
- 日本酒度: -
- 酸度: -
- アミノ酸度: -
- 製造年月: 2017-01
- 杜氏: -
- その他情報: 原酒
- 商品ページ: -
日本酒の木桶醸造拡大 秋田・新政酒造 :日本経済新聞. 2017年9月15日. ↩︎